赤ちゃんの発達〜続き

4. 乳幼児の精神(視聴覚系)発達
・ 乳児の視覚や聴覚の発達はめざましい。
・ 乳児期後半になり、自由に指を使えるようになると、見たものを上手につかんで触ったり、振ったり、なめたりしてその物の性質を知ろうとする。
・ 1歳過ぎると、自分の要求や意志が次第にはっきりし、それを言葉で相手に伝えることが少しずつ上手になる。 


5. 乳幼児の免疫機能・生理機能の発達
・ 赤ちゃん(新生児、乳児)は、抗体を作り出す力が未熟である。
・ お腹の中にいるときに、胎盤を通してお母さんから分けてもらった抗体(IgG抗体)もあるが、これも成長とともに消費されてしまう。
・ したがって、新生児と乳児(特に3〜12カ月)では、抗体の濃度が一生のうちでもっとも低くなっており、感染症にかかる危険性が高い。
・ 臓器の機能そのものも、大人と比べてとても未熟なので、病気なると重症化しやすい。
胎盤経由のIgG抗体や母乳中の免疫因子などが赤ちゃんの未熟な免疫系を補う。母乳は多くの抗微生物因子(例,IgG,分泌型IgA,白血球,補体蛋白,リゾチーム,ラクトフェリン)を含み、これらが消化管と上気道を覆うことで、呼吸器や消化器における病原体の粘膜への侵入を防ぐ。
・ 消化器系の発達に関して、赤ちゃんの口は、おっぱい(ミルク)を飲むのに都合の良いように発達しており、大人に比べて長時間、リズミカルに口腔内を陰圧にして蠕動(ぜんどう)運動しながら,おっぱいを飲むことができる。
・ 生後半年頃、咀嚼(そしゃく)運動が可できるようになってくると離乳食を始め、乳歯が生えそろってくる1〜2歳頃に固形食を良く食べられるようになる。
・ 乳児初期は胃の(特に入り口のあたり)筋肉が未発達なため,吐乳や溢乳が多いが、しだいに筋肉の発達とともに吐きにくくなる。
・ 消化・吸収脳直も未熟なので、乳児の便は水様,泥状便のことが多く,色は黄,緑,茶色等が正常であり、離乳食で食べたものが、そのままウンチになって出てくることも多い。