『冷え』について

妊娠中はホルモンの関係で体温が上がる傾向があり、実際に多くの妊婦さんたちから「以前より体がポカポカするようになった」「ほてりを感じる」「以前より暑がりになった」という声をよく耳にします。
しかし上半身はポカポカの妊婦さんでも、実は下半身には冷えていることが多く、自分が冷えていることを自覚していないこともあります。
また、ホルモンのバランスが崩れてしまい、自律神経が乱れ体温調節がうまくいかずに、体の冷えがひどくなってしまうという妊婦さんも少なくありません。
では、冷えはどう悪さするのか・・・。お腹が張りやすくなり、頭痛、肩こり、腰痛、便秘、むくみ、倦怠感などの不調がおこります。
出産の時には、前期破水、微弱陣痛、多量出血などの誘因になります。産後は、体の回復が遅れたり、おっぱいの出が悪くなったりします。
普段から是非、カラダを冷やさない努力をしてみてください。
また、自分の足をマッサージしてみたり、パパの足と触り比べてみたりすると、冷えていることに気づきやすいです。
カラダを冷やさないようにするためには、「服装」や「食事」に気をつけることが大切です。
”冷え予防は安産への道”です。冷え予防策として、「服装」と「食事」、「血行促進」についてお知らせします。

服装について

冷えを感じることが多い、赤ちゃんのいる腹部、腰、足などの下半身を重点的に防寒しましょう。
靴下を2〜3枚重ねばきしたり、おなかには保温機能の高い腹帯や毛糸のオーバーパンツなどでカバーするとよいでしょう。冬場はストッキングではなく厚手のタイツがおすすめです。レッグウォーマーなども活用してください。
肩や首が冷えるという人は、ホルモンのバランスが崩れたために起こっていることもあります。
首の冷えから、風邪になることもあります。首を冷やさないように、マフラー巻くとか、ドライヤーで髪を乾かしたあとに、首をちょっとあたためて寝るとずいぶん違います。
使い捨てカイロを背中や腰など、冷えているところに当てるものいいでしょう。

食事について

妊婦さんは、自分のためにも赤ちゃんのためにも、妊娠前よりもさらに食生活に気をつけましょう。
それから、規則正しい食生活をしましょう。夜9時以降は食べないように!パパの帰りが遅い時は、先に食べてくださいね。
食事の面でも、パパの協力がとっても大事です。パパも、一緒になるべく規則正しい食生活でバランスのいい食事を摂るようにしてください。

一言で言ってしまえば、「和食中心で旬のものを取り入れてバランスよく色々なものを食べる」ことが大切ですし、冷え予防にもつながります。冷たいもの(食べ物・飲み物)はもちろん、甘いもの(東洋医学では甘いものは体を冷やす「陰」の食品とされています)の食べすぎにも注意しましょう。

血行促進について

  • 適度な運動

動かないと血液の循環が悪くなり、冷えを感じやすくなります。寒いから、体が重いからと家の中でじっとしていないで、適度に体を動かして血行を促進させるようにしましょう。
妊婦さんにおすすめなのはウォーキング! またマッサージも血流の悪さを改善する効果があるので、足や冷たいところをお風呂の前や湯船の中でマッサージするのもおすすめです。

  • 毎日の入浴で体を芯からあたためよう

忙しいときや、疲れていて早く休みたいときなど、お風呂をシャワーだけですませたり、サッと短時間の入浴ですませたりしてしまいがちですが、体が冷えやすい季節は特にしっかりと体を温める入浴を心がけましょう。熱すぎるお湯だとのぼせてしまい短時間しか入れないので、ぬるめのお湯にじっくりつかる入浴方法(または半身浴)がおすすめです。