葉酸も妊婦さんに欠かせない栄養素です。

葉酸とは

葉酸はビタミンB群の一種です。
ビタミンB群とは、葉酸を含んだ以下の8種類の栄養素グループの総称です。

これらの栄養素は、それぞれが助け合いながら働いていますので、「葉酸」だけを摂るより、全てのビタミンB群をバランスよく摂ることが必要です。

神経菅閉鎖障害との関係

神経菅閉鎖障害(Neural Tube Defects)は、先天性の、脳や脊柱がうまく形成されないことをいい、無脳症、脳瘤、二分脊椎などが含まれます。2000年に、旧厚生省が「当面、食品からの葉酸摂取に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸を摂取すれば、子景観閉鎖障害の発症リスクが集団としてみた場合に、低減することが期待できる旨、情報提供を行なうこと。医師の管理下にある場合を除き、葉酸摂取量は1日あたり1mgを超えるべきでないことを必ずあわせて情報提供する。」との通達を発しました。
ただし、現時点では、日本独自の「葉酸摂取と神経菅閉鎖障害リスク低減の関連」についての疫学的根拠は未だ示されておらず、必ずしも有効性が明らかになっているわけではありません。また、神経菅閉鎖障害の発症には、多くの因子が関わっており、葉酸の摂取が関係した可能性が必ずしも高いわけではありません。
神経菅の閉鎖は、妊娠6週末までで完成するので、妊娠に気づいてからの葉酸服用では遅く、妊娠1ヶ月以上前からの服用が必要である、とされています。部分的に赤くなったり、かゆみが出たりするなどの一部の過敏症を除いて、葉酸サプリメント服用による副作用はほとんどなく、妊娠3ヶ月を超えての服用も問題ありません。むしろ、妊娠中の葉酸摂取は、早産、胎児発育遅延、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群などのリスクを減少させる可能性もあると報告されています。

日頃から、栄養のバランスの良い食事を!

サプリメント葉酸を補うのももちろん良いのですが、ビタミンB郡の他の栄養素と一緒に助け合って働くので、他の栄養素も一緒に摂取しなければなりません。また、妊婦さんはカルシウムや鉄分なども不足しやすく、多く摂取する必要があります。それには、サプリメントだけに頼らず、ちゃんと食事で補うように心がけた方がいいでしょう。
葉酸を多く含む食品には、ほうれん草、グリーンアスパラ、ブロッコリー、カリフラワー、ちんげん菜、サツマイモ、納豆などがあります。ビタミンB群は、お肌の状態を良くしたり糖質や脂質の分解を助けたりする役割がありますので、妊娠前・妊娠中に関わらず、積極的に摂取するように心がけるといいですね♪