産後のママの体についてvol.1〜子宮の回復

お産が終わって数日経って・・・「まだ妊婦みたいなお腹なんですけど、ひっこむかしら?」と心配するママさんも多いですね。3000gくらいの赤ちゃんと、500gくらいの胎盤や臍の緒と、羊水とが入っていたんですもの。もうこれ以上伸びないわ!というくらい、子宮やお腹の筋肉も皮も伸びきった後ですから、そんなに急には小さくなってくれません。焦らず、ゆっくり体を休めることが、産後の体の回復(お腹のシェイプアップにも)には一番大切です。腹筋はもちろん、腰に負担のかかることは、産後1ヶ月は厳禁です!重たい荷物は、他の人にお願いして、上のお兄ちゃんやお姉ちゃんは、座ったままで抱っこしてあげてくださいね。
産後1ヶ月間くらいは、あまりお腹を締め付けすぎず、むしろ出産で緩んだ骨盤を締めましょう。お腹をガードルのようなもので締めすぎると、内臓の血行が悪くなって、かえって回復が遅れたり、便秘になりやすくなります。骨盤をきちんと締めて、下垂しやすい内臓を正しい位置に戻してあげることで、血行も良くなり、回復も良くなります。そうして、順調に回復した後、徐々にシェイプアップのための運動も取り入れてください。

子宮の回復の目安は「悪露」

悪露というのは、産後に1ヶ月くらい続く、子宮からの出血のことを言います。出産のときに、子宮から胎盤や子宮内膜が剥がれて出ていきますが、その跡や産道にできた傷跡からの出血やリンパ液の混じったものが「悪露」です。子宮がきゅ〜っと良く収縮してくれれば、胎盤などが剥がれた跡の血管も圧迫されて止血されます。赤ちゃんにおっぱいをあげると、ホルモンが刺激されて、子宮の収縮が促されますよ。
出産後0〜1日目は、赤い色で量も産後用の大きなパットが必要なくらいですが、2〜3日目には、生理の一番多いときくらいの量になり、色も暗赤色〜赤褐色くらいになります。そして、だんだんと量が少なくなっていき、色も褐色→黄色→クリーム色→白と変わっていき、産後1ヶ月くらいのときには、おりもののようなものになっていることが多いです。子宮もそれにつれて、どんどん小さくなっていき、産後1ヶ月くらいになると、握りこぶしくらいの大きさに戻ります。(もともとは鶏卵大です)
ただし、やはり個人差もありますので、色は生理のときのような色で量だけが減っていく、とか、ごく少量の出血がダラダラと50日くらい長く続く、という方もいます。帝王切開の方は、赤い悪露が長く続く方が多いです。
もうあまり出なくなっていたのに、また少し量が増えた、色がまた少し赤くなった、という時は、子宮の収縮が緩んでいる=ママの体が疲れているサインだったりするかもしれませんね。ゆっくりと休むように心がけてください。子宮の中に溜まっていたものが出てくるときに、少し量が増えることもあります。

退院してから、1ヶ月健診まで

産院を退院してから、悪露が多くなったり、子宮の収縮痛を感じる方もいます。やっぱりお家で無理しすぎていたり、病院にいるときよりも赤ちゃんにおっぱいをあげる回数や時間が増えて、子宮の収縮が強くなったから、ということもあります。
悪露が出ている間は、子宮の傷が癒えていない証拠なので、お風呂はシャワーだけで浴槽に入らないこと!夫婦生活もお休みしてください!と病院などで言われると思います。
次のようなときは、健診まで待たずに、すぐかかりつけの産院に連絡してみましょう!

  1. 生理の多いときよりも多い出血が出ている。
  2. 38度以上の熱が出ている。
  3. 悪露が悪臭がする。
  4. 下腹部が冷や汗が出るくらい痛い。
  5. 肛門のあたりが冷や汗が出るくらい痛い。
  6. その他、自分で「これはおかしいかも」と不安な症状があるとき。